2009年08月21日

2009年8月11日

8月11日早朝の地震は、本当に怖かったです。
皆さんは、大丈夫だったでしょうか?
僕の店は実家にあるのですが、今住んでいる借家はかなり揺れました。
でも、おかげ様で怪我はありませんでした。

実家の二階の、施術室部分は、残念ながら壊れた部分も多かったです。
額が割れたり、棚が落ちたり、小物も壊れたりしました。
でも、実家に住む両親には、怪我はありませんでした。
何より、営業中ではなく、お客様に怪我がなくて良かったです。

僕のこのブログのお気に入りは、下にいくほど、最初に登録した方になっています。
まだ登録は少ないのですが、本当に心配しました。
お花屋さんの 『花水』 さんは、店内にある、お花を入れた花瓶が心配でした。
でも、被害が少なくて安心して、嬉かったです。

『花水』 さんは、店内がとても良い香りで癒される、ステキなお店です。
お気に入りで登録している方で、お会いしていない方もいるのですが、皆さんが無事で本当に嬉しかったです。
そして、周りの皆さんが、無事でココロから嬉しかったです。


店も、壊れた部分は直して、今は営業しています。
施術室は、元はお婆ちゃんの部屋でした。
僕のお婆ちゃんは、七年ほど前に、九十九歳を目前にして、他界しました。

生前のお婆ちゃんは僕によく 「人が喜ぶために、働いておくれ」 と言っていました。
七年前の僕は、今の仕事ではなく、大きな電機会社の工場で働いていました。
整体の仕事をしたくて、親を説得しながら準備をしていた期間でした。
よく仕事で遅くなる僕を 「智之はもう、帰ってきたかね?」 と心配していたそうです。

お婆ちゃんは、九十代半ばを過ぎても、多少のボケはありましたが、元気でした。
そして、この家は戦後すぐに建てたので、人生の大半を、この家で過ごしました。
その頃の僕は、仕事が中心で、仕事が終わって帰ってくると、もうお婆ちゃんは寝ていたり、休日は自分の用事で家にいるコトも少なく、気がつけば同じ家にいるのに、会えない日が増えていきました。
・・・そして、日に日に、お婆ちゃんは弱くなっていきました。

ある日の夕方、仕事が終わって家に帰ってきたら、お婆ちゃんは大きな声で独り言を言っていました。
夕暮れの薄暗い部屋で、独り言を言っていたお婆ちゃん。
「ごめんよ」 そのコトバだけは聞き取れました。
それから、いろんなコトを忘れていって、僕のコトも忘れていきました。
本当に切なかったです。

そして、それから家族で一年半ぐらい介護の日々があって、呼吸がおかしくなって、救急車で運ばれました。
僕は、会社の帰り道にある病院に面会時間が間に合う日は寄ったのですが、意識もなく、たくさんのチューブに繋がれていました。
この時は、悲しくて寂しいキモチが強かったのですが、同時に心からの ありがとうございます というキモチもありました。
ちょうど一週間で、お婆ちゃんは、静かに息を引き取りました。
今でも実家で、お仏壇に手を合わせるときには、何より 「ありがとうございます」 のコトバがでます。

お婆ちゃんの死から半年ほどして、僕は17年間勤めた会社を辞めました。
それから一年間、整体の学校に通って資格を取得しました。

一番残念なのは、お婆ちゃんに整体をしてあげられなかったコトです。
生前は時々、肩をたたいたり、身体をさすったりもしていました。
本当に整体で、癒してあげたかったです。

・・・今の僕は、まだまだ人が喜ぶために働いていないかもしれません。
でも、前には進んでいると思います。
人の為が、結果自分の為になります。
それは、お婆ちゃんから学びました。



地震の片付けで、お婆ちゃんの部屋であった施術室を、掃除していて、様々な想いが蘇りました。
壊れた物は多くても、ガラスのふすまとか、不思議と小物が当たって割れるコトはありませんでした。
凄く守られているコトを感じました。

生前、お婆ちゃんが守ったこの家を、今は残った家族で守ってきました。
でも、もう少しで、この家ともお別れです。
期日が決まったら、またお知らせしますが、老朽化も激しく、建て替えが決まっています。

もうカウントダウンも始まっていますが、今はこの部屋でする仕事が、愛おしい時間に感じています。
愛おしくて、嬉しくて、そんな風に時間が過ぎていきます。
毎日が思い出作りです。
家を壊すその日まで、僕が守っていきたいです。

今回の地震で、多くのコトを学びました。
人の優しさや、さりげない思いやり。
地震後も、多くの人が笑顔で再会できるのは、本当に素晴らしいコトです。

本当に、明日は何が起きるのか分かりません。
今回の地震で、規模の割りに被害が少なくてすんだ。
何より、食事ができて、敵に襲われるコトなく、眠れる環境がある。

平凡な毎日は、実は、一番幸せな毎日です。
一日一日を、大切に過ごそうと、今回の地震を通して、改めて思いました。

















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Posted by 癒詩家 at 23:07│Comments(4)感じたコト
この記事へのコメント
このブログを天国で観て
おばあ様は、喜んでいると思います。

私も地震の後、色々考えさせられました。

癒詩家さんの言う通り
平凡な当たり前の毎日が
一番幸せな日ですよね。

生きてることに感謝して、毎日を大切に生きたいです^_^
Posted by ルクサンブールルクサンブール at 2009年08月22日 17:51
私の家族も友達も、無事でした。
癒詩家さんんも、お怪我がなくてよかったです。
平凡な毎日は、幸せですね。
地震で緊迫した気持ちを、忘れないようにします。
Posted by ことり at 2009年08月22日 23:48
ルクサンブールさん>今回の地震で、お婆ちゃんの部屋であった施術室が、改めて愛おしくなりました。
そして、幸せな毎日も実感しました。
平凡って、本当に凄いコトなんですね^^
僕も毎日を、大切に生きます☆
Posted by 癒詩家癒詩家 at 2009年08月23日 00:32
ことりさん>ありがとうございます☆
僕も、緊迫感を忘れない様にします。
ことりさんにも怪我がなく安心しました^^
平凡な毎日を楽しみましょうね。
Posted by 癒詩家癒詩家 at 2009年08月23日 00:38
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2009年8月11日
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